この度、弊社での採用の取り組み、業界のイメージアップの活動を『週間 帝国ニュース 兵庫県版 五国企業見聞録』で掲載されました。

酒井陸運株式会社

この先の50年、100年企業への挑戦

経営の三要素と言われる「ピト、モノ、カネ」。我々が行う日々の調査ても、課題として伺うことが多い。

こうしたなか、旧態依然な業界慣例とは一線を画した取り組みを行う酒井陸運株式会社の伊藤彰社長にお話を伺った。

平ボディ車、全車両フリ一体制のこだわり

当社は、昭和45年4 月に貨物運送業を目的に設立した。

設立当初は神戸市中央卸売市場東部市場内において荷役を行っていた関係から、食料品関係の運送業務を主体としていた。その後、取引先の拡大とともに電力資材や産業機械、船舶用品など顧客ニーズに合わせて様々な荷物を請け負うように変化してきた。その変化に対応すべく、当社は万能タイプの屋根無し平ボディを多く所有し、全車両フリ一体制をとることで同業他社との差別化を図っている。

人材不足への取り組み

近年は人手不足の問題が多く取り上げられ、運送業界においてもドライバーの確保が慢性的な課題となっている。当社においてはSNS を活用した業界全体のイメージアップや採用活動に対して積極的に取り組み中だ。従業員同士の連携についても、当初は社長が従業員同士で助け合うよう促していたが、最近ではドライバー同士が自発的に足りない部分をカバーするという助け合いの連鎖が生まれている。そのため、従業員同士の交流が増え、30代~40代の若い世代のドライバーの定着や女性ドライバーの活躍につながっているという。

先の50年を見据えて

物流の2024年間題に加え、昨今の燃料高、タイヤなど各消耗品の価格高騰など運送業界を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いている。設立時の50年前から比べると、輸送車両や労働環境も大きく変化してきた。しかし伊藤社長は「トラックに荷物を積んでお届け先様に無事に届ける。この作業だけは昔と何ら変わりません」と語る。環境やニーズは常に変化し続けるが、依頼された荷物とともに安心や安全を届けるといった使命はこれからも続いていくだろう。これまでの50年とこれからの50年の中問である『今』を預かった伊藤社長の日標は「今のままの元気な状態で創業100周年を迎える」ことである。

お客様や従業員といった「ヒト」を一番に考え「飽きない商い」のために変化していく当社のこれからの50年に注目したい。

(神戸支店調査第1部藤井達也)